「それはさて、ドレースデンやミュンヘンやシュトウットガルトやカッセルやブラウンシュヴァイクやハノーヴァーというような都市を考えてみたまえ。
これらの町々がその中に貯えている大きな生活物資を考えてみたまえ。
そこから近隣の地方へ及ぼす影響を考えてみたまえ。
その上で、もしこれらの都市が昔から王侯の居住地でなかったなら、すべてはどうなっていたかを自分に問うてみればいい。
「フランクフルトやブレーメンやハンブルクやリューベックは、大きくて、見事な都市だ。
それらがドイツの国富に及ぼす影響は、まったく数えきれないよ。
けれども、もしそれらの都市としてどこかのドイツの大国に併合されていたら、今日の姿はありえただろうか。――私は、当然、疑わしいと思う。」
(1828年10月23日(木)エッカーマン「ゲーテとの対話」岩波文庫山下肇氏訳)
(写真は、ティシュバイン 「カンパーニャのゲーテ」 Bennert nach Johann Heinrich Wilhelm Tischbein:Goethe in der Campagna。 http://www.goethehaus-frankfurt.de/museum/raum8.htmlによる。)
<ドイツ各州の横顔>
(ドイツ各州地図は、http://www.yellowmap.deによる。)