(1) ベルリン Berlin
かつて大ドイツ帝国の首都としてヨーロッパ大陸随一の繁栄を誇ったベルリンも、1948年のベルリン封鎖と1961年のベルリンの壁構築により東西に引き裂かれ、東ベルリンは、東ドイツの首都として、西ベルリンは、英米仏の管理下で「赤い海に浮かぶ陸の孤島」として、それぞれ苦難の道を歩んできた。
1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊し、1990年10月3日には、東西ドイツの統一とともに、正式に再統一を果たした。
かつてドイツ分裂の象徴であったブランデンブルク門も、今では、戦争の惨禍をそのまま伝えるカイザー・ヴィルヘルム記念教会、小アジアにあったペルガモン王国の神殿をそのまま復元したペルガモン博物館、フリードリヒ大王の国立オペラ劇場とウンターデンリンデン通り、シャルロッテンブルグ宮殿、エジプト王妃ネフェルティティの古代エジプト博物館、世界最長のガールラインのレビュー劇場等多くのベルリンの見所とともに、世界中の観光客を引きつける重要な観光資源となっている。
ベルリン人は、プロイセン的性格の典型的表現として、バイエルン人の対極にあるといわれる。能率的、精力的であり、秩序を重視し、冷静である。また、尊大で、むこうみずともいわれている。
人口、約340万人。活況を呈する工業都市であり、商業都市であり、国際会議・見本市都市である。また、研究機関の立地と文化施設のレベルの高さでヨーロッパのメトロポールの名に恥じない都市であり、新生ドイツの首都として、また、伝統ある都市州として今後の発展が期待されている。
2001年10月の州議会選挙の結果、SPDとPDSによる「赤々連立政権」が誕生し、今後の展開に注目が集まっている。
(写真は、ベルリン市庁舎)