(13) ニーダーザクセン州 Niedersachsen
ドイツの北東部に位置し、バイエルン州に次いで二番目に広い面積を有する。
かつては、旧東ドイツとの間に550kmにわたる、いわゆる独―独国境を有していた。
その地理的位置の故に、今後、EUと東ヨーロッパの架け橋となることが期待されている州である。
人口は、約790万人。州都は、世界最大規模の産業見本市が開かれ、イギリスのハノーヴァー朝を出したことでも有名なハノーファー。
州内は、エルベ川からエムス川、ハルツ山地から北海まで美しい風景が広がっており、グリム童話「魔法の笛吹」で有名なハーメルン、箒に乗った魔女の伝説のハルツ山地、エリカの花咲き乱れるリューネブルガー荒地等観光名所も多い。
ニーダーザクセン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン及びヴェストファーレン北東部の住人は、一般にサクソン・ノルディッシュ人と呼ばれ、背が高く、金髪碧眼で、日本人の持つドイツ人のイメージに最も近いといわれている。
性格は冷静、しかし時として熱中、感情の横溢が見られるとともに、敬虔、無愛想、断固たる態度(度を超す場合には、頑固、つむじ曲がり)、命令好きの特徴を有するといわれている。
女性は、男勝りで厳格であり、言動が明確だそうである。
ドイツでは、ニーダーザクセン、特にハノーファー付近の人が最もきれいな標準(高地)ドイツ語を話すといわれている。
同州最大の企業は、フォルクスワーゲン社であるが、同社には州も出資している。
自動車産業の他、エレクトロニクス、エンジニアリング産業が盛んである。
シュレーダー現連邦首相は、1998年まで同州首相を務めた。
(写真は、ハーメルンの笛吹き男の野外劇。ハーメルン市HPによる。)