ドイツ 各州の横顔

 (14)  ザクセン・アンハルト州     Sachsen-Anhalt


 

 ザクセン・アンハルト州は、ドイツの北東部に位置し、人口260万人の中規模州である。

 州内には、標高1100メートルに聳える州西部のハルツ山地から東の国境のエルベ川まで北ドイツ地方特有の平原が広がっている。

 ハルツ山地の南東にはザーレ・ウンシュトルート地域があり、古城が多く、美しい風景で有名である。

 また、北部には、マグデブルグの肥沃な平野とアルトマルクの美しい荒地地帯が広がっている。

 ザクセン・アンハルト州は、「ドイツ史の中心地」と言われている。

 8世紀マグデブルクからエルベ川東部地域へのキリスト教化が始まり、10〜11世紀には、この地域は、キリスト教世界の本拠となった。

 また、1517年、ヴィッテンベルクの神学教授であったマルティン・ルターが同地で宗教改革を始めた。

 東ドイツ時代は、ハレ県とマグデブルク県に分割させられていたが、1990年ドイツ統一とともに、新しい州として復活したものである。

 州内の都市としては、真空球の実験で有名なオットー・フォン・ギールケ生誕400年(2002年)を祝った州都マグデブルクのほか、州内最大の人口を擁する大学都市ハレ、「ルターの町」ヴィッテンベルクとアイスレーベン、鉄血宰相ビスマルクの出身地シェーンハウゼン等が有名である。

 同州の褐炭等豊富な地下資源が発展する資源型産業と化学工業の基礎を支えており、化学工業、重機械、建設、原動機、鉄鋼、軽金属、鉄道車両などが中心産業となっている。また、環境産業、農業及び食品産業も有望産業である。  

 


(写真は、ハルツ山地、魔女のブロッケン山を望む。同州ホームページによる。)


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