(4) ヘッセン州 Hessen
中規模州であるが、フランクフルトを中心とするライン・マイン工業地帯を抱え、経済力の最も強い州の一つとなっている。
フランクフルト空港(ライン・マイン空港)には、ヨーロッパ大陸における空の交通の結節点として、世界中から旅行客と航空貨物が集まって来ている。
ヘッセンの名は、既に八世紀のローマ法王グレゴリウス三世の書簡に現れているそうであるが、州としての成立は、比較的新しく、1945年、アメリカ占領軍により創設されたものである。
州の紋章のライオンは、1247年まで属していたチューリンゲン方伯の紋章の流れを汲んでいる。
ヨーロッパ通貨統合により2001年初めから、共通通貨「ユーロ」が現実に流通することとなったが、フランクフルト市には、この「ユーロ」を取り仕切るヨーロッパ中央銀行のほか、ドイツ連邦銀行、証券取引所をはじめ、400の銀行が集中立地し、ヨーロッパの金融の中心地として今後の発展が期待されている。
同市は、また、神聖ローマ帝国の歴代皇帝が戴冠式を挙げた地としても、あるいはまた、1848年フランクフルトの国民議会が開催された地としても、歴史的に有名である。同市内にある文豪ゲーテの生家を訪れる日本人観光客も多い。ただし、ヘッセン州の州都は、フランクフルトではない。人口27万人の国際会議・温泉保養都市のヴィースバーデンである。
このほか、森が多く、緑に恵まれた州内には、カッセル、フルダ等名所・保養地も多く、観光面でもその発展が期待されている。
(写真は、歴代神聖ローマ皇帝が戴冠の祝宴を開いたフランクフルトのレーマー。 frankfurt.deによる。)
ドイツの中央部に位置し、人口約610万人。
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