ドイツ 各州の横顔

(6) ラインラント・プファルツ州   Rheinland-Pfalz


  

 ドイツの西部に位置し、ベルギー、ルクセンブルク、フランスと国境を接することから、「ヨーロッパの心臓部」に位置すると自称している。

 1945年、フランス占領軍により創設された「若い州」であり、以前プロイセン、バイエルン、ヘッセン等に属していた地域からなっている。人口は、約四百万人、中規模州である。

 州ができた当時は、「いつまで続くものやら?」と多くの人が懐疑的であったといわ れているが、「寄せ集めの州」も、その後着々と州の一体感の醸成と交通基盤、高等教育、研究開発、新技術の整備・導入に努め、今やドイツの対外貿易のダイナミックなセンターとして、経済的に最も強力、かつ自立的な州の一つと数えられるようになってきている。

 ラインラント人の性格は、陽気、ユーモア、気まぐれ等の特徴を示し、最もフランス人に近いといわれている。政治資金問題もあったが、東西ドイツ統一にも尽力したコール前連邦首相は、同州の出身であり、1969年から76年まで同州の首相を務めた。

 州都は、印刷機を発明したグーテムベルクで有名なマインツ。このほか、州内には、マルクスを生んだトリア、ワイン集散地のリューデスハイム、合流点の町コブレンツ等ドイツ白ワインで有名なモーゼル川流域の諸都市がある。

 また、ライン川左岸には、マンハイム等の工業諸都市を抱えている。宗教会議のウォルムス、有名なローレライの岩などのライン下りの主要な観光地でも、我が国におなじみの州である。

(写真は、モーゼル川 die mosel.deより)


トップ